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ユメ先生 @中津川市立阿木小学校

[ ユメ先生講師 ]

先日6/12に中津川市立阿木小学校で「夢の教室」の夢先生を務めさせていただいた。2026年度1回目の夢先生。

学校に到着してまず感動したのが、玄関口や控え室に用意してくださっていた歓迎のメッセージとお花だった。子どもたちや先生方が心を込めて準備してくださったことが伝わってきて、授業が始まる前から温かい気持ちになった。

夢の教室では全国各地の学校を訪問させていただいているが、このような心遣いに触れるたびに、「今日は素敵な一日になるな」と感じる。

今回の対象は5年生8名。幼稚園の頃からずっと一緒に過ごしてきた仲間たちだという。人数は少ないが、その分お互いのことをよく知っていて、家族のような温かさを感じるクラスだった。
クラス目標は「AGI魂」。

担任の先生から話を聞くと、仲間を大切にしながら何事にも前向きに挑戦しようという思いが込められていた。ゲームの時間でも、その言葉通りの姿を見ることができた。


ゲームの時間では課題に挑戦する中で、うまくいかない場面もあった。しかし誰かのせいにするのではなく、「次はどうする?」「こうしてみよう」と声を掛け合いながら前に進んでいく。幼稚園から共に成長してきた8人だからこその信頼関係を感じた。


夢トークでは、ハンドボールとの出会いから選手時代、そして監督としての現在まで、自分自身の経験を話させてもらった。夢や目標を持つことの大切さだけでなく、失敗や挫折とどう向き合ってきたのかについても伝えた。真剣な表情で話を聞いてくれた子どもたち。夢シートを書く時間には、一人ひとりが自分の未来と向き合い、言葉を紡いでいた。勇気を出して発表してくれた。まだ夢がないって言いながらも、そのことを受け止めた上で自分なりに考えて発表してくれる子もいた。


これから先、それぞれ違う道を歩むこともあるだろう。でも、幼稚園から共に過ごしてきた仲間との時間や思い出は、きっと大きな財産になる。AGI魂を胸に、夢に向かって挑戦を続けてほしい。

阿木小学校5年生のみんな、そして温かく迎えてくださった先生方、本当にありがとうございました。



2026年度春季リーグ戦総括

[ 2022~ 中部大学 ]

2026年度東海学生ハンドボール春季リーグ戦。中部大学ハンドボール部は9戦8勝1敗、準優勝という結果で春季リーグ戦を終えた。8戦全勝で迎えた最終戦。対戦相手は中京大学。最終戦を迎える時点で中部大学は8戦全勝、中京大学は7勝1敗。

最終戦を終え、中部大学、中京大学ともに8勝1敗で並んだが対戦間成績で直接対決を制した中京大学が優勝、中部大学が準優勝という結果に終わった。本当にあと一歩だった。

新チームになって1月末の韓国遠征から春季リーグ終了までフルスロットルだった。あっという間だった。少し立ち止まって時系列で振り返っておきたい。

■シーズン前 ~チームの土台が変わる~
まず大きかったのは、昨シーズンの中心メンバーのCB平野(卒業後、福井永平寺BTへ加入)、LW川勝、GK濱野らが卒業。攻守でチームを支えていたメンバーが抜けて、新しいチームづくりが始まった。

■新チームの特色 ~幹部を中心としたチームづくり~
今シーズンは主将GK三浦(4年)、副将CB林田(4年)、副将LW大宮(3年)を中心に、OFリーダーCB平井(2年)、DFリーダーPV宿院(4年)、フィジカルリーダーPV近藤(4年)、メンタルリーダーRW平田(4年)というキャスティング。

昨シーズン以上に学生主体でチームづくりを進めてきた。グレーな部分についても(グレーな部分こそ)すべてをこちらで決めるのではなく、彼らの意見を聞きながら進めてきた。

・まず背景を伝える
・状況を共有する
・その上で学生たちが判断する

という形を大事にしてきた。

4年生の三浦世代はマイペース、破天荒、アウトローな人物が多い。ハンドボール以外の問題が起きる事も度々あった。今でもちょいちょいある。ああやりたい、こうやりたい、自分たちでやってみたい。がとても強い。それぞれの分野で主張があって「矛盾しているやろコレは」って事もズバズバ言ってくる。大変だけど面白い奴らなのだ。これが三浦世代のカラーである。

彼らが望み選んだやり方で春季リーグを優勝する。優勝することで自分たちの選択や決断に自信を深めて欲しい。そして、4年生全員(選手・マネージャー含めて)を胴上げすると決めていた。

■1〜2月 ~OFリーダー平井を軸にした準備と林田の決意~
新チームで攻撃の中心の一人として考えていたのがCB平井だった。昨シーズンから前主将のCB平野と共にチームの司令塔として攻撃を牽引してくれた。デビュー戦となった昨シーズンの春季リーグの愛知教育大戦では敗色濃厚のチームを引っ張り、敵陣に切り込み続けて何とか勝点をもぎ取ってくれた、その試合以降全ての公式戦でコートに立ち続けた。

その平井は昨季チーム内の得点ラインキング1位。主砲ハリス(2年)と並ぶ得点力を持っていた。ゲームメイク、1対1の打開、決定力、リーダーシップ、これらを兼ね備えたCB。新チームでは2年生ながらOFリーダーを担い「貫く走り」をテーマに掲げてくれた。高速ハンドボールの中心として準備を進めていた。

一方で今回の春季リーグでCBを務めた林田(4年)はBP上3枚すべてに対応できるユーティリティ性が魅力。新チームでは副将を務めることになりアウトロー軍団の4年生のまとめ役。プレーは勿論、精神的な面でもチームの中心人物である。スタートでもリリーフでもDFでもバランスを整える存在であり、本人からも「もう一枚CB必要ですよね?今季CBを軸にやっていこうと思います」という決意を聴かせてくれていた。

■2月末 ~平井の離脱と林田の役回り~
その平井が2月末にケガで離脱(診断結果から直ぐに春季リーグ期間中の復帰は難しいことが分かる)。誰か一人に依存しないチーム作りをしてはいるが、チーム作りに主軸、核となる人物は必要不可欠。平井はまさにチームの誰もが認める「余人をもって代え難い」存在だった。

平井の離脱を受け、選択肢は2つ。
・林田の役回りは変えずにリリーフCBのまま運用する
・林田を役回りを変更してスタートCBに上げる

春季リーグ戦の開幕まで約1ヶ月。時間は限られており、あれこれ試すことはできない。「クレバーで、安定感のある林田がベンチにいて後から出てくる方がいいのでは?」と言う意見もあったが、幹部の三浦、林田らと対話を重ねた末に出した結論は「林田をスタートCBの軸として準備していく」というものだった。この決断が、その後のチームのフレームになっていった。

■3月上旬 ~山梨遠征~
春季リーグ開幕を前に3月上旬に山梨遠征を行った。インカレ上位チームが全国から集まってくる山梨遠征。学生たちにとってはインカレの前哨戦とも言える山梨遠征。テストマッチとはいえ、実力のある関東勢、関西勢と実戦ができる貴重な機会だ。

林田の負担を減らすために、「林田とペアになるもう一人のCBを誰にするか?」「あるいは複数のCBで回していくのか?」そんなことを視野に入れての山梨入りだった。

幹部や本人たちと相談しながら、山梨遠征では檜垣(2年)、田中(2年)、大城(2年)らを、山梨遠征後の練習試合では長谷川(4年)らの動きを確認していった。

■個人の成長を最大化 ~リーグHへのチャレンジ~
韓国遠征の前後を含め、1月末から3月末にかけては、4年生を中心に8名の学生がリーグHチームの練習に参加させてもらった。三浦、ハリスは豊田合成ブルーファルコン名古屋でチャレンジゲームスまで経験させてもらい、他の選手たちもそれぞれ高いレベルの環境を経験させてもらった。

その影響もあり、この時期は毎週のように誰かがリーグHの練習へ参加していた。チーム全員が揃って活動できた日は数えるほどだったが、それ以上に収穫も多かった。外で刺激を受けた分だけ、学生たちは様々なものを持ち帰ってくれたと思う。

■3月中旬 ~新一年生が合流、70名体制へ~
山梨遠征を終えて新1年生24名が加わり、チームは70名体制へ。講習会などで単発的に100名前後の人数を同時に指導した経験は過去に何度かあるが、日常的にコレだけの大人数を指導し続けた経験はない。僕にとっても大きな挑戦だった。

■日本と世界の分岐点 ~外国人指導者から見た日本の大学生チーム~
これまでに一緒に仕事をしてきた外国人指導者と話をしていると、日本と世界との差は20歳前後で急激に開くことはよくに話題にあがる。

世界の最前線で同世代は人生や生活をかけてプロフェッショナルとして活動し、実力が拮抗した相手と年間に50試合以上の修羅場を経験する。代表選手ともなるとそれ以上の年間の試合数になる。そして20名前後のチームで活動し、一週間あたりのトレーニングセッション数も日本の同世代よりも多い。午前、午後と活動する機会が日常的にあると聞く。

対して日本はこの年代の多くが大学生チームで活動する。試合数が激減、30名、40名を超える大人数での活動になる。当然一人当たりのボールタッチ数は減る。個人レベルでのトレーニングの頻度、強度を確保することは難しくなる。ここで一気に差が広がる。

外国人指導者からは「impossible(不可能)」だと何度も言われた。

■70名体制で実際にやってみたこと ~矛盾の先に~
「impossible」と言われたとしても、やるしかないわけである。「個人成長の最大化」と「一体感」一見すると矛盾しているのだが、下記の2点のバランスをとりながら進めることにした。

・選手個人の成長を最大化させるために練習の質と量を保つこと(一体感を追いかけすぎて、必要な内容、強度、頻度を確保できないってことがないように)
・個人の成長を最大化させた上で、チームとしての一体感を大切すること(活動を分けたとして、分断が起きないように)

一体感とか、チームワークから先に入ってチーム作りをすると上手くいった試しがない。自分の特徴を理解し、自分の強みを活かして、自分の役割をやり切ることがチームワークだと思う。

人数が増えたことで、練習は毎回少しずつ形を変えながら進めるようになった。その日のテーマや強度を調整しながら、“その日に一番良い形”を探していくような感覚だった。春休み期間中は、午前、午後で活動を分けたり、部分的に重ねたりしながら進めていった。

流動性があり、共通コンセプトのある2チームを掛け持ちでみている。って感覚だった。特に春休みは丸一日、体育館にいて、そこから2チーム分の映像を観て、翌日のテーマ&メニューを考えて、成長が最大化できそうなグループ分けをしてって繰り返しだった。

春学期が開始してからは朝(1年性と希望者)と夕(全員でやったり2グループに分けたり)とで調整しながら進めていった。それでも授業が5コマ目にある選手がいたり、コンディション調整中の選手がいたり、試合前日&当日は他会場で偵察隊がいたりと、こちらで漏れがある部分や個別対応が必要な部分は学生やスタッフが僕の知るところでも知らないところでも各々が主体的に調整して動いてくれた。(これは本当に助かった。)

■開幕戦ミーティング ~ベストを尽くす&One~
春のリーグ開幕戦のミーティングで伝えた言葉が2つある。

・ベストを尽くす
・One

「ベストを尽くす」は言わずもがな。
「One」とは、一発目、一歩目、一本、一瞬。その一つ一つを大切にすること。その積み重ねがチームを一つにしていく。
この春はこの言葉から始まった。春季リーグ戦中も何度も何度もこの2つを確認しがら進めていった。

■春季リーグ ~試合結果~
4/11 vs南山大学 ○ 39-24
4/12 vs愛知大学 ○ 43-30
4/19 vs名古屋大学 ○ 51-25
4/25 vs岐阜聖徳学園大学 ○ 44-18
5/3 vs朝日大学 ○ 38-25
5/9 vs愛知教育大学 ○ 43-22
5/10 vs大同大学 ○ 28-23
5/16 vs名城大学 ○ 28-27
5/23 vs中京大学 ● 26-29

■春季リーグ序盤
春季リーグの開幕2戦はチームで課題も多く、公式戦デビューの選手もいて、安定感に欠ける試合内容だった。リーグ後半を見据えて、学生たちも3戦目からは得失点をかなり視野に入れて、結果にも内容にも拘って試合に挑むようになっていった。特に3試合目の名古屋大学戦以降はチームとして、ギアが一つ上がった。その後も危なげなく勝点を積み重ね6戦終えた時点で開幕6連勝。

■ハリスの代表合宿と山場の2連戦
5/9の愛知教育大学戦、5/10の大同大学戦の週に主砲ハリスが日本代表合宿で不在。そして代表合宿から戻り、そのままぶっつけ本番で試合に合流。この2週間前から、この頃に必要な要素を前倒ししてトレーニングしてきた。この週はGWで授業がなく、日中にチームの活動ができたので、週の初めに先に大同大戦の準備をして、後半に愛知教育大戦の準備をした。

この辺りも事前に幹部を対話を重ねて、目の前のことに集中するためにスケジュールを組んだ。対戦相手の対策ミーテイングにハリスは参加できないので、分析リーダーの小川(2年)を中心に、ハリスがスムーズに再合流できるように分かりやすく映像をまとめ、愛知教育大戦後にすぐに試合会場で翌日の大同大戦の直前ミーテイングができるように最善の準備を整えてくれた。

ベストを尽くした結果、勝負の大同大学戦に勝利することができた。特に中央のDFを務めた村田(2年)と斎藤(4年)のハードワークが光る試合だった。

■名城大学戦、そして運命の中京大学戦
5/16の名城大学戦は序盤5-10の5点差を追いかける展開。劣勢にチームを救ったのが池田(4年)と大宮だった。二人とも上背はないが、相手の隙をつくプレーが得意な曲者二人が流れを変えてくれた。前半のうちに一気に逆転に成功し、後半も名城大学の追撃を交わして1点差で勝利することができた。

5/23の中京大学戦。全勝優勝のかかった大一番。学生たちは持てる力を出し切ってくれたが、中京大学が攻守に中部大学を上回り3点差で敗戦。中京大学は本当に素晴らしかった。

■この春を通して
70名の選手のうち27名がコートに立った。公式戦デビューが8名。全試合にベンチに入ったのは10名。複数の選手を試していたCB陣も長谷川、大城、岡(1年)、山根(1年)がコートに立って活躍してくれた。初めから決めていたわけではなく、このチームの中で役割を分け合いながら積み上げてきた結果だった。

■最後に
この8勝1敗は、うまくいった結果ではない。その都度起きる変化に向き合いながら、考えて、選んで、積み重ねてきた結果だった。そしてこの春には、強い思いがあった。この4年生を中心に学生たちが選んだこのやり方で優勝したかった。

自分たちのやってきたことに、自信を持ってほしかった。優勝して4年生全員を胴上げしたかった。

全勝で迎えた最後の中京大学戦で勝ち切ることができなかった。本当に悔しかった。あと一歩。あと少し。

でもその僅かな差が勝敗を分ける。それでも、この春のすべては次につながっている。今回のこの悔しい経験を糧にして頑張るのみ。

春季リーグ戦、そして中部大学ハンドボール部に関わって下さった全ての皆さん、本当にありがとうございました。少し休んで、今度は西日本インカレに向けて頑張ります。


(左から得点王のハリス、ベスト7の林田、村田)



仙台城南高校ハンドボール部へ

[ ハンドボールスクール講師 ]

3/28・29 宮城県は仙台市へ足を運んできた。仙台城南高校ハンドボール部を中心とした講習会。場所は東北工業大学。見学・体験OK、指導者講習会も兼ねたオープンな2日間だった。

■今回に向けて
2025年の秋ごろに仙台城南高校の柳谷先生からInstagram経由で連絡を頂いたところからスタート。事前に試合映像や練習映像を共有してもらった。柳谷先生からはDFや基本プレーを教えてもらいたい。生徒の日常の練習に落とし込めるように、生徒が自走できるようなアプローチをして欲しいとうオーダーだった。その辺りのオーダを踏まえつつこちらが感じる課題を伝えて、何度かの打ち合わせして当日を迎えた。

■3/28
午前は1on1の攻守。攻撃練習、守備練習っていう概念ではなく、1on1を攻守の両局面から考えてもらった。
DFのキーワードはこんな感じ、一つずつ整理しながら実践に入っていった。
準備:高さ、利腕、方向づけ
思考:ゾーン、人、ボール
対応:プッシュ、キャッチ
牽制:オープン、クローズ

OFのキーワードは距離と角度。

講習会前は1on1の攻守の後に、1on1からPVを絡めた攻撃の「Play Model」に繋げていく準備をしていた。しかし、1on1の次に2on2(ポストなし)へと発展させた際にDFが牽制とラインコントロールをしてOFをピタッと止めるようなシーンが続いた。その様子を見ていて、予定を変更した。「OFの視点で牽制を掛けられたらどこにスペースがあるか?」っていう問いかけをしてみた。そこから攻撃はスペースを認知してボールを貰う前に動き出したり、DFの背後のスペースに切れ込んだりするプレーが出出した。

「DFは牽制に出ると、どこにスペースができてOFはどんなこと狙ってきている?」って問いかけをしてみた。そうするとDFは牽制をかけて1on1に制限を掛けつつ、隣のDFとラインコントロールする気配が出てきた。見応えのある変化だった。

わかって攻めた。わかって守った。って感じで。実に楽しそうだった。

午後はポストを絡めた2on2の攻守。
OFのキーワードは外から外。
DFにキーワードはV1/2×2

マークがスイッチ(入れ替わる)と何がチャンス(ピンチ)なのか?ゴール型ボールゲームの醍醐味の一つが2on2。2on2は難しいけど、奥が深くて面白い。

2on2の攻守の原理を理解してもらった後に、2on2からどうやって+ワンが出来ていくのか?どんな枝分かれがあるのか?段階的に進めていった。

■3/29
体育館に到着すると仙台城南高校のみんなも、東北工業大学のみんなも自主的に前日のおさらいをしていた。前日に参加できなかった仲間にも前日の内容を伝えたり、実際に動きながら確認をしてくれていた。(ありがたい)

2日目もテーマは前日と同様。前日の1on1、2on2の攻守のおさらいをしつつ、ルールやエリアを少しアレンジしながら進めていった。次第に理解度が高まっている様子で、仲間がプレーをしている最中に「あ〜、惜しい」「今のこっちがチャンスやった」とか周り方の声が聞こえてくるようになった。

各セッションの合間に設けられた質問タイムでは、参加者の皆さんがひっきりなしに質問に来てくれた。

バトミントン経験のある先生が2年前からハンドボールにどハマりしているとのことで、コーチしてもだけど、自分でプレーすることが楽しいって講習会の合間に教えてくれた。なんか嬉しいよね。



韓国遠征 ~圓光大学定期戦~

[ 2022~ 中部大学 ]

1/28から2/2まで、中部大学ハンドボール部は韓国遠征を行った。今回の遠征の軸は、昨シーズン韓国チャンピオンに輝いた圓光(ウォングァン)大学との定期戦。

【1/28 移動日】
初日は移動のみ。朝5時30分に中部大学を出発。今回が人生で初めての海外って学生が何名もいた。

【1/29】
午前の練習が始まる前、学生たちに二つだけ伝えた。

海外という、いつもと違う環境だからこそ、可能な限り普段通りに過ごすこと。食事、睡眠、移動、時間の使い方。特別なことは必要ない。当たり前を崩さないこと。

同時に、環境が変われば想定外のことも起こる。その時に求められるのは、不満ではなく、環境の変化に対して臨機応変に対応する力。

普段通りを保とうとする力と、変化を受け入れて適応する力。

この二つは、コートの中でも同じように問われる。ハンドボールに集中するためには、ハンドボール以外の部分を大切にする。

その後の午前練習は6on6ハーフコート、6on6攻防。最初から普段通りにプレーできる者、徐々に慣れていく者、環境の変化に飲み込まれたまま終わってしまう者。これも全て成長過程。経験。普段と違う環境になった時に自分がどんな変化、どんな反応をするのか。己を知る。

午後は20分ゲーム×3本、10分ゲーム×1本。

ミニゲームではあるが、2勝2敗。午前練習の後ってこともあって、だいぶ地に足がついてきた様子だった。これまた経験。


【1/30】
午後に定期戦本番。試合前に30分近くセレモニーがあったり、試合までの入り方が普段とは違う。それも経験。

前半を3点リードで終えたが、後半に逆転を許して大接戦の末に敗れた。結果以上に、「簡単に終わらせなかった姿勢」は、この遠征の中で確かな手応えだった。

【1/31】
午前は再び6on6ハーフコート、6on6攻防。定期戦で出た課題をもとに、修正とチャレンジを繰り返した。

前日の定期戦で40分以上プレータイムのあった三浦、林田、村田、平井は本人たちと相談して午前中までの練習参加。午後からはチームのサポートに周りつつ、普段と違う環境で筋トレしてみたいってことだったので、上記の4名は午後は各自でフィジカルトレーニング。

午後は20分ゲーム×3本。少しBP陣が手薄になったが、午前練習でその部分を補えるように準備をしていた。1勝1敗1分。

【2/1】
午前は30分前後半のフルゲーム、続いて20分ゲーム。この日のゲーム形式で今回の韓国遠征のラストハンドボール。国際大会では試合日、準備日、試合日と中1日での試合が続くことが多い。1/30の定期戦。1/31 準備日(それぞれのコンディションに合わせて調整)。2/1フルゲーム。国際大会をイメージして過ごしてみようと学生たちに伝えていた。

彼らがどこまでそれを感じながら準備していたかは分からないが、最後のフルゲームは33-28の5点差で勝利。最後の20分ゲームは敗戦。

遠征終盤、体も頭もきつい中でのフルゲームは、この遠征の集大成とも言える内容だった。

【まとめ】
普段とは違う環境でハンドボールをする中で、個人差はあれど最終的には概ね普段に近い状態でハンドボールできていたように感じた。プレー面の特にDFとGKの関係性で横流れのDSやフェイントの掛け際のサドンシュートに序盤は手を焼いていたが、徐々に対応していた。

辛い食べ物にも、それなりに対応して、なんとか工夫して体重を落とさずに帰国した様子だ。また朝晩は気温がマイナスになるなどかなり寒かったが、体調不良になって離脱する者もいなかった。


今回は宿泊先も学生とスタッフは別の場所に指定されていたので、練習や試合の振り返り、準備なども基本的に全て学生たちで運営していた。キャプテンの三浦、副キャプテンの林田、大宮を中心に、慣れない土地で主体性を持ってチームをリードしてくれた。彼ら3人は出発前からチームの機微を感じながらリーダーシップを発揮してくれていた。

準備期間に関して。年末年始に約半月の帰省休暇とって、年明けは成人式や期末試験など、ハンドボール以外の大切なイベントもある中で実質3週間の準備期間で韓国遠征を迎えた。

慌てて準備を急いで怪我を誘発しないように、かと言って、試合ができる状態ではないままに韓国遠征を迎えても意味がない。かなり制限のある条件下で今回の韓国遠征だった。定期戦に勝てなかったのは本当に悔しいが、韓国遠征に参加した23名の学生が日常では得難い経験を得て、全員無事に帰国できて本当によかった。

また今回の韓国遠征の23名には選ばれなかった学生たちは中部大学に残って自分たちで活動をしてくれていた。3年生の池田を中心に1ヶ月前からこの期間の準備をしてくれていた。ハンドボールの練習、ウエイトトレーニング、コートトレーニング、そして大同大、富山ドリームスとの練習試合。

テーマ、スケジュール、メニューと出発前に何度も池田が相談しにきてくれた。枠組みを一緒に考えたり、考え方をレクチャーしたりってフォローをしながら、基本的に自分たちで考えたテーマ、スケジュール、メニューに則って活動してもらった。選手が自分たちの活動に集中できるようにマネージャーたちも献身的にサポートしてくれた。万が一に備えて、日本に残った井田トレーナーにフォローして貰いながら、中部大学に残って活動していたみんなも意味のある期間を過ごしてくれた。

【これから】
2/2の深夜に韓国から帰国。2/3はチーム全体で完全にOFF。2/4から再びチーム全員が揃っての活動再開。今週は離れて活動していたハンドボールの中身の擦り合わせと、フィジカルトレーニング。来週から6週間連続で練習試合や合宿が予定されている。

3/14には新一年生も合流予定である。きっと、2月、3月は長いようであっという間に過ぎ去る。



夢の教室@新宮市立熊野川・高田小学校

[ ユメ先生講師 ]

世界遺産・熊野本宮大社のほど近く。1/26は熊野川の流れを感じる場所にある熊野川小学校で、夢先生の時間。

今回は場所は熊野川小学校だけど、高田小学校からも参加してくれて、5年生・6年生の2学年合同。体育館を覗くと、ニコニコと自然体でのんびりとした雰囲気でみんな待っていてくれた。

まずはゲームの時間。1つ目のゲームは、正直あっさり。特に協力や工夫をしなくても、難なくクリア。「あれ?もう終わり?」っていうくらいスムーズ。

問題は2つ目。何度チャレンジしても、うまくいかない。

そのときアシスタントのトマちゃんが「どうする?まだ挑戦する?それとも違うゲームにする?」

って聞いた瞬間、「え、もう違うやつやる〜〜〜!!!」間髪入れず即答。切り替え、はやっ。この感じ、最高すぎた。

そして3つ目のゲーム。今度はみんなで自然に声をかけ合って、動きを工夫して、役割を考えて。結果、目標タイムを遥かに超えて見事クリア。無理して頑張ってる感じじゃなくて、自然体で協力してるのが本当に良かった。

トークの時間も、ニコニコしながら、でも話を聞くときはしっかり真剣。
「世界一の人とポジション争いになったらどうする?」
「絶好調のときに大事故にあって、一人ぼっちの夜。みんなならどうする?」

そんな問いを投げかけながら、隣や前後の人と話し合ってもらった。正解はないけど、考えること、言葉にすること、その時間自体が大事。

最後は夢シート記入&発表。何人もの子が夢を発表してくれた。漁師になりたいとか、料理屋さんになりたいとか、地元のニュースを届けたいとか、みんなで協力して町おこしできそうな感じで最高やった。

今から夢シートが届くのが楽しみで仕方ない。

熊野川小学校、高田小学校のみんな、先生方、ありがとうございました。またどこかで、成長した姿に会える日を楽しみにしています。



大学生の中に混ざる中学生、中学生にリスペクトする大学生

[ 2022~ 中部大学ドイツハンドボールチャレンジツアー ]

1月に入ったと思ったら、あっという間に月末。年末年始ぐらいから、ここまでの事を中部大学ハンドボール部の活動と照らし合わせながら少し振り返っておこうと思う。

中部大学ハンドボール部は、12月22日から1月5日までの15日間のOFFを経て、1月6日から活動を再開した。しっかり休み、リセットし、また日常へ戻る。そんな年明けだった。活動再開後も1週間かけて徐々に強度を量を上げていくことはOFF前にも伝えておいた。その上でOFF期間はウエイトトレーニングを自分たちで考えてやるって事だったので、フィジカルリーダーの近藤の意向を尊重した。

1月は期末試験の時期。学生としてやるべきことを最優先にしながら、少しずつコンディションを上げていく期間でもある。派手なことはせず、体力とハンドボールの基礎を丁寧に積み重ね、徐々に実践的なメニューへと移行している最中だ。

とはいえ、1月28日から2月2日には韓国遠征(圓光大学との定期戦)を控えている。その準備として、1月24・25日にはリーグH・富山ドリームスとのテストマッチを経て、そこから韓国へ向かう流れになる。

この1月、学生たちがリーグHのチーム練習に参加させてもらう機会が何度かあった。学生の希望を聞いたり、リーグH勢からのオーダーを調整したり、トップレベルを実際に体感することで、自分を深く知ることができる。高い基準を肌で感じる時間になっている。学生個人にとっても、チームとしても、非常に貴重な経験だ。

今月、特に印象的だったのが、GHCT(ドイツハンドボールチャレンジツアー)1期生・有馬玄くんの練習参加しに来てくれた。玄くんは中学3年生で、卒業後はドイツ・グンマーズバッハのアカデミーに入団予定。何度か中部大学の練習に参加してくれた。

怪我や事故には細心の注意を払いながら、本人の希望も聞き、形態的に自分よりも大きな相手(GKやPV)に対しての準備を中心にトレーニングを行った。大学生の中に入っても、技術的な部分で一切見劣りすることなく練習についていけていたし、自重で行うフィジカル系のメニューもすべて問題なくこなしていた。

練習後には、あえて大学生の前で感想を話してもらう時間を設けた。自分の言葉で、具体的かつ端的に話す姿が印象的だった。シュートセンスはもちろんだが、真摯に取り組む姿勢と高いコミュニケーション能力。大学生たちも「本気で生きている中学生」を、ひとりのハンドボール人として自然に受け入れ、認めている様子だった。そこには確かなリスペクトがあった。

ちょうどこの時期、インカレと卒論を終え、リーグH加入を控えた4年生も練習に参加していた。カテゴリーや世代を越えて、同じコートで磨き合い、認め合い、成長し合う。こうした関係性が生まれるのも、ハンドボールという競技の魅力だと改めて感じた。

そう言えば、三重バイオレットアイリスの時も当時高校生のGK舟久保(現北國ハニービー)選手が、進学予定の大学に入るまでの期間に三重バイオレットアイリスに参加してくれた。この時も日本リーグに追加登録のルール確認をした上で、本人、親御さん、蜷川先生(高校の監督)と相談しながら話を進めていった。結果的に公式戦デビューとは行かなかったが、1~3月のゴリゴリのプレーオフ争いの緊張感や、三重県でのホームゲームの熱狂など、体感してもらった。全体練習の後に、日本代表クラスの先輩たちにシュートを打ってもらっている姿を今も鮮明に覚えている。

チーム以外では、1月3・4日にGHCT直前キャンプ、1月10〜12日は宮崎での講習会、そしてこの時期恒例のスカウト活動。高校2年生の県大会、地区大会が各地で行われ、県外に出ることも多かった。

ちなみにこのブログも、近畿大会の視察中に書いている。1月15日に2025年度の担当講義も無事終了。1月16日に人生26回目の引越し。

これから2月、3月と長くてあっという間の春休みが待っている。



宮崎県へ ~トップチーム活用事業指導者講習会~

[ パートナーハンドボールスクール講師 ]

【宮崎・小林でのハンドボール講習会】
1/10~12と宮崎県小林市市民体育館でハンドボール講習会を実施。
対象は高校生男子、社会人男子。宮崎県小林市はハンドボールのメッカとも言える土地。その中でも今回の会場の小林市市民体育館は、選手としても、監督としても日本リーグの試合をさせてもらった場所。久しぶりにこの体育館でハンドボールができて感慨深かった。

今回の講習会は、練習と試合形式を組み合わせたミックススタイル。
事前には宮田さんを通して、宮崎県ハンドボール協会の皆さんとと何度も打ち合わせを行った。参加者の年代やレベル、現場の課題を共有した上でメニューを構成した。

DFの1on1、攻守の2on2とそこからの発展。これらも意識して実戦(Game)、ベンチワークなど。この辺りのリクエストをもらっていた。

【1/10(土)午前 DFの1on1の構造理解と実践】
初日の午前のテーマはDF 1on1。
ウォーミングアップではファンゲームを取り入れ、まずは体と頭を同時に動かすことを意識した。

まずはDF1on1の構造理解を深めてもらった。
準備:高さ、利腕側、方向づけ
思考:ゾーン、人、ボール
対応:キャッチ、プッシュ
牽制:オープン、クローズ


この4つをキーワードを軸に、ただ1on1のDFをするのではなく、“なぜそこに立つのか”“なぜその考え方をするのか”を問いかけながら進めていった。

ボールを貰う側のプレーヤーのポジショニングにも触れつつ、

1on1×3、2on2×2、
さらに3on3(3on2)、PVが絡む3on3へと発展させ、攻守が常につながっていることを体感してもらった。

【1/10(土)午後:PVを起点にした「+1アタック」の構造理解と実践】
午後のテーマはDFではPVの絡んだ2on2(V1/2×2)と、OFの+1アタック。


パスゲーム(3color)でウォームアップを行い、2on2、3on3のウォークスルーで+1Attackの構造を丁寧に整理した。+1Attackでは
スクリーン、スライド、トライアングル、2on3、サイドスクリーンといった要素を整理し、「形」ではなく「考え方」にフォーカス。

GKを含めた
2on2×2(PV insideスタート/PV awayあり)、
3on3(+1アタック)、
4on4(中央・左右)と、実戦に近い中で判断の質を高めていった。

【1/11(日)・1/12(月)ゲームの中で「積み重ね」を試す】
2日目、3日目はゲーム中心。
前日に積み重ねたDF、OFの要素が、試合の中でどう表れるのか。
うまくいく場面も、うまくいかない場面も含めて、すべてが学びだった。高校生と社会人が同じフロアでボールを追いかけ、熱量をあげてプレーする。
この講習会ならではの光景が、とても印象的だった。

丁寧に準備してくださった宮崎県ハンドボール協会の皆さま、
そして真剣に取り組んでくれた選手たちに心から感謝したい。

自分が元気な時に関わることができる地元開催の国スポはそうそうあるもんではない。高校生のみんなも、社会人のみんなも宮崎国スポに向けてベストを尽くせますように。


【嬉しい再会】
今回の講習会では、コート外でも嬉しい時間があった。
講習会の合間に、この地区出身の中部大学ハンドボール部のOBや後輩たちが、入れ替わり立ち替わり顔を出しに来てくれた。短い時間ではあったが、どの再会も本当に嬉しく、近況を聞くだけで自然と笑顔になった。

「中部大学の試合は観てますよ。Youtubeでのフルゲームや、ダイジェスト動画いつも楽しみにしています。後輩たちが勝つと僕らも嬉しいです。」って気にかけてくれて、こっちが嬉しいっちゅうねん。みんなありがとうね〜。


もう一つ嬉しい再会があった。GHCTの1期生だったトーリとの再会。
当時中学3年だったトーリも今は高校1年。久しぶりに顔を合わせ年始のGHCTの直前キャンプの様子を伝えたり、トーリの近況を教えてもらった。


【Special Thanks】
今回、講習会に一緒に宮崎入りしたすーさん(須坂コーチ)と事前準備&現地での受け入れなど中心的に段取りしてくれた宮田さん(中部大学OB インカレ優勝のキャプテン)ホンマにありがとう。



GHCT2期生 直前キャンプ

[ サプライヤードイツハンドボールチャレンジツアーハンドボールスクール講師 ]

新年あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。

2026年1月3日・4日の2日間、GHCT(ジャーマンハンドボールチャレンジツアー)2期生の直前キャンプを開催した。実質的な仕事初めである。

今回、僕はメインコーチとしてこのキャンプに参加した。この直前キャンプには2期生だけでなく、1期生の有志メンバーも自身のトレーニングを兼ねて全国から集まってくれた。久しぶりの再会と共に驚くべき成長を目の当たりにすることができた。

【1期生と2期生、それぞれの立ち位置】
1期生にとって、昨年のこの時期の直前キャンプは「初顔合わせ」だった。手探りの中で始まった1期生の直前キャンプだったことを、今でもよく覚えている。

一方で2期生は、昨年夏のトライアウトで一度ベースを作ることができている。さらに10月末、11月末と2度のWebセッションを行い、継続的に遠隔コーチングを重ねてきた。この「継続的な積み重ね」が、今回の直前キャンプの内容を一段深いものにしてくれた。


今回のスタッフ6名。左から濱野さん(GKアシスタント)、今井さん(メインGKコーチ)、櫛田(メインコーチ)、牟田さん(統括)、山崎さん(メディア)、奥澤さん(メディア)。牟田さんの想いに共感して、中学生の挑戦に全国から集まったスタッフの皆さん。

【今回の直前キャンプの内容】
1/3
セッション1 フィジカル&GK
セッション2 動機付け&体験談
セッション3 Ball(1on1)
セッション0 焼肉Party

1/4
セッション4 テストGame(vs高校生)
セッション5 Ball 3on3(3on2),4on4,Game
まとめ

ここからは2日間の直前キャンプの様子を時系列で振り返って行こうと思う。

【1月3日 まずは“前提”をそろえる一日】
セッション1|フィジカルとGKトレーニング
初日はフィジカルトレーニングからスタート。ドイツ行って、フィジカルで圧倒されたでは遅い。今から出発までに身長を10cm伸ばすことは現実的ではない。それでも自分たちより形態的に大きい相手に対しての耐性を少しでもつけておきたい。牟田さんからの強い要望もあって今回フィジカルに特化したセッションを設けた。

腹圧(IAP呼吸法)、ヒップヒンジ、ジャンプ、横方向の移動、方向変換など、ドイツ出発までの期間に日常的に自分でやり込めるように、その先も自分で継続できるように、目的とチェックポイントを説明しながら進行していった。

GKトレーニングは今井コーチに担当してもらった。技術だけでなく、準備の仕方や構え、判断の考え方まで含めた内容で、GKはもちろん、フィールドプレーヤーにとっても多くの学びがあったと思う。僕にとってもメチャクチャ勉強になることばかりだった。絶妙な制約の掛け方で「なるほど〜」って感じやったな。


セッション2|トークセッション「何のためにドイツへ?」
このキャンプの中で、大切にした時間。準備として最も時間をかけたセッションがここだった。

・何の為にドイツに行くのか?
・「行くこと」自体が目的になっていないか?
・今、20歳・25歳・30歳の自分はどう在りたいのか?
・ドイツに行く(行った)経験を、どう近未来に繋げるのか?

何か正解を出す時間ではない。誰かと比べる時間ではない。自分自身と向き合い、自分と向き合い考えを整理して言葉にする時間。

その中で、僕自身のドイツでの経験談も話した。うまくいった話は殆どない。それよりも、悩んだこと、迷ったこと、思うようにいかなかったこと。困難とどう向き合ってきたのか?それが今にどう繋がっているのか?そんな話をさせてもらった。

それを聞いた上で、それぞれが「自分ならどうするか」を考えて話し合ってもらった。


セッション3|DFの1on1から3on3へ
トークセッションの後ははコートに戻り、1on1の攻守を深掘りしてもらった。

特にDF側の視点で1on1に関して構造的に理解を深めてもらった。
・準備(高さ/利腕/方向づけ)
・考え方(ゾーン/人/ボール)
・対応(キャッチ/プッシュ)
・牽制(open/close)

いつも感覚的にやっていることを、あえて一度立ち止まって構造的に整理した。その上でゴリゴリに、野生的に1on1で闘う。

そこから3on3へ発展させ、最後はミニゲーム。バキバキにファイトした1on1の後にどう守り、どう攻めるのか?DFの目的は失点をしないこと。OFの目的は得点を奪うこと。そこに1歩でも1ミリでも再現性を持って可能性を上げる為にベストを尽くす。

理性と野性の融合。

セッション0|焼肉Partyという大事な時間
夜は焼肉。これはもう、立派なセッション0。体と心の栄養補給である。コートでは見えなかった一面が見えたり、1期生と2期生が自然に混ざり合ったり。こういう時間が、チームの空気をつくっていく。スタッフの皆さん、ご家族の皆さん合わせて総勢50名以上。1年前からは想像もつかない規模。

懐かしい、そして嬉しい再会もあった。北電Jrに指導させてもらっていたヒヨリ(現在大学生)と再会。今回参加の2期生のお姉ちゃん。なんとも感慨深い。


【1月4日 現在地を知り、修正する一日】
セッション4|春日丘高校とのトレーニングマッチ
2日目は春日丘高校とのトレーニングマッチ。高校生相手。すなわち仮想、ドイツ人。自分たちより大きい相手とのバトル。攻守に渡っていいプレーも沢山あった。ただし、ドイツを想定すると、まだ足りない部分もある。2期生にはまだそれは分からない。(当然である)

おそらく牟田さんが今回、2期生のみんなに伝えたかった部分はここだと感じている。特に攻守が切り替える局面に伸び代がある。


セッション5|部分メニューとGane
トレーニングマッチを踏まえ、まずは現在地の共有。良かった点も、課題も、すべてが次に進むための材料。
・エリアを限定した3on3(3on2) ~数的同数と数的有利不利~
・中央4on4(3種類の2on2に着目)
・Game(おさらい)
1on1、2on2の攻守、数的優位・数的不利の攻守を整理しながら進めた。最後に今回のまとめのGame。


【継続して関わるということ】
今回のキャンプでは、主催者・牟田さんからの希望や意図を聴かせてもらいながら、継続的に中学生と関わる形で進めることができた。前回とは異なり、単発ではなく、継続的な関係性の中で中学生の成長を見ていくフェーズに入ったと感じている。

ここからが本当のスタート。ドイツに行くことがゴールではない。行って、感じて、考えて、悩んで、その経験をどう次に繋げるか。あわよくば、次ではなく、その瞬間にチャンスをつかみ取れるか。その瞬間の為に、最善の準備ができるか?

1期生、2期生、そしてこれから続く代3世代。GHCTが、それぞれの人生の一つの「キッカケ」になることを願っている。2月にいよいよ2期生が出発。楽しみや。



新チーム始動から6週間

[ 2022~ 中部大学 ]


(中部大学ラグビー部の長江監督。元エディージャパン)

早いもので新チームが始動して6週間が経過した。11月上旬の金沢インカレで筑波大学に敗戦し、平野前キャプテンたちの代は一区切り。三浦新キャプテンの元で11/11から再始動。

再始動後にまもなく東海学生ハンドボール選手権が11/29~12/7まで予定されていた。中部大学からは4チームがエントリー。インカレメンバーに漏れてしまった4年生もこの大会には参加。この大会が泣いても笑っても本当に最後になる。今の4年生たちは僕が中部大学に移ってきた時に1年生だった世代。インカレ3位まで駆け上がった谷前世代とその時の中心メンバーが多く残った昨シーズンの中島世代。この2世代がここ数年の中部大学ハンドボール部の中核を成していた。その次が4年間をともにした平野世代だった。

その平野世代。チームが崩壊しかけていた春季リーグ戦から、何とかチームを立て直して、秋季リーグの優勝。手応えを感じながら臨んだ全日本インカレだったが、筑波大学の前に残念ながら涙を飲んだ。これでもかと一発勝負の怖さを知った。

さて、その東海学生ハンドボール選手権大会である。インカレを終え、重圧から解放され、和やかにプレーする4年生たち。実戦の場に飢えているインカレメンバーから漏れた1~3年生たち。インカレ中もチームの主軸だった1~3年生たち。それぞれが目的を持って臨んだのが今回の大会である。結果は中部大Aが最終日に駒を進め準決勝を制して、決勝進出。この日はダブルヘッダーで決勝戦。残念ながら日本選手権を控える名城大Aに接戦の末敗れて準優勝に終わった。これで年内の全ての対外試合が終了。

東海学生ハンドボール選手権大会期間中は4年生もチラホラと体育館に体を動かしにしてきたが、この大会後はいよいよ完全に1~3年生だけでの活動になった。この大会が終わるまで新チームが始動して4週間経過。ここまでは3年生たちが自分たちの代になってやりたいことを最大限に取り入れながら活動してきた。

中でも新フィジカルリーダーの近藤が週に1.2度はボールトレーニングなしでフィジカルトレーニングdayにしたいとのことだったので、コートトレーニング &ウエイトトレーニングを集中的に実施。ウエイトトレーニングのフォームや食事内容を自分たちでチェックしながら、東海学生選手権と並行して体作りに力を注いでくれた。大会後の2週間でコートテスト、ウエイトトレーニング、対組成の測定を実施したが全体に数値は伸びている様子だった。今回の各種測定の結果を踏まえて近藤には年明けから更にやってみたいことがあるとのことなので、今から楽しみにしている。

ハンドボールの部分はOFリーダーの平井、DFリーダーの宿院を中心に基礎に立ち戻って個人能力の向上に励んでくれている。暫くは練習試合も含めて対外試合の予定はないので、地に足をつけて攻守の1on1や2on2、数的有利不利の状況判断など、着実にレベルアップさせていきたい。

東海学生ハンドボール選手権を終えて、年内の対外試合が終わったこともあり、選手一人一人が自分自身の成果を発表する機会を設けた。個人としての1年間の目標に対して動画やデータも用いて振り返り、次のシーズンに向けての目標と計画をプレゼンしてくれた。試合に出る出ないに関わらず、自分の成長に目を向けて、整理して、チームメイトに伝える機会を設けてみた。ちなみにこの取り組み自体は今回が初めて。考えをまとめて人前で話す経験をハンドボールにも、ハンドボール以外の部分にも大いに役立つと思う。またタイミングをみてやってみようと企んでいる。

インカレを終えてからの6週間で選手全員と個人面談を行なった。この1年の振り返りと次の1年に向けて。ハンドボールのこと、進路のこと、たわいもないこと、インカレの筑波戦のこと。中には複数回面談した学生もいる。チーム全体への話も大事だし、一人一人との対話も大切。

12/20には昨年に引き続いて中部大学キッズスポーツフェスタを開催。元気いっぱいの小学生たちが中部大学に集まってくれて、いろんなスポーツを楽しんでくれた。ハンドボール部の学生たちも小学生と触れ合いながら自分たちで4コマのセッションを進行してくれた。将来指導者志望の佐藤然を中心に学生たちだけで事前準備から責任を持って対応してくれた。誰かに何かを教えたり、伝えたりするのって結局は自分に入ってくるので、こういう機会は学生たちにとっても有益だと思う。

個人的には、インカレ終了後からNTSのコーチ(中日本トレーニングサーキット)、ユメ先生@美濃加茂&小牧、U12指導者研修の講師、GHCTのオンラインコーチ、スカウト、中部大学キッズスポーツフェスタでのトークセッションなど、県外に出たり、人前で話をさせてもらう機会がいつになく多かった。

そうそうバイオレットで苦楽を共にしたみんなとも久しぶりの再会。みんな元気そうで何よりやった。

年内の担当講義も無事終えることできた。学内でもハンドボール部の部員以外の学生と顔を合わす機会も増えた。1年生の時に健康科学を受講してくれていた学生がスポーツC(ハンドボール)を受講してくれていたりする。健康科学を受講してくれていた学生が筋トレに目覚めたのか、トレーニングルームで会うたびにムキムキになっていく。就職活動の話をしてくれたり、他の部活で卒業後も競技を続けることを希望している学生が話をしてくれたりする。嬉しい限りである。

中部大学が金沢を後にしてからの6週間。インカレは明治大学が初優勝を果たした。女子の世界選手権ではおりひめジャパンが世界選手権で予選ラウンドを突破して13位。日本選手権では豊田合成ブルーファルコン名古屋の6連覇を達成した。

2025年もあと10日ほどである。



ドイツハンドボールチャレンジツアー2期生|オンラインコーチング実施レポート

[ ドイツハンドボールチャレンジツアーパートナーハンドボールスクール日々講師 ]

この秋にドイツハンドボールチャレンジツアー(以下、GHCT)の2期生に向けて、オンラインコーチングを2回実施した。今回は僕が担当している「ハンドボール」のパートにフォーカスし、その様子を少しだけ紹介させて貰おうと思う。

今回のオンラインコーチングはGHCT主催者の牟田さんが企画した2期生向けのサポートプログラムの一環。普段は全国各地でそれぞれの場所で活動している彼らにとって直接顔を合わせてハンドボールをする機会は年に数回しかない。ハンドボールの競技面だけでなく、将来を見据えた学びの場としてオンラインでのワークショップを定期的かつ継続的に行っている。

【10/26 オンラインコーチング day1 ~8月トライアウト・フィードバック編~】

1回目は8月に行われたトライアウト時の高校生とのテストゲームのフィードバックがメイン。8月のトライアウトでは、攻守にわたってPVとの2on2をテーマにしていた。高校生とのテストゲームの中で「PVを絡めた2on2の攻守がどう表現されていたのか?」という部分に着目してフィードバックを行った。事前に作成した編集動画を画面共有し試合映像を見ながら、プレーを一つひとつ止めて解説した。

「なぜそのプレーを選んだのか」という思考の部分

攻撃では「DFの外から外を攻める」(2人のディフェンスの間にPVを配置し、マークを入れ替えることで2on2が2on1に変化する)、守備では「V1/2×2」(PVとバックプレーヤーの2on2に対して、2人で連動して守るイメージ)をキーワードに設定。これらを軸に、具体的なシーンを用いてフィードバックを行った。

単に「良い・悪い」を伝えるのではなく、2期生がその瞬間にどんなことを考えてプレーしていたのか、他にどんな選択肢があったのかを丁寧に聴いていった。一人の考えを全員で共有しながら進めることで、それぞれの思考や視点を知る時間にもなる。実際にドイツに行った時の立ち戻る場所を作っていく訳である。

8月のトライアウトで一緒にハンドボールをしていることもあって画面越しに映像を共有しながら、それぞれが考えていたことを話しながら(聴きながら)進めることで、自然と自分たちの立ち戻る場所ができてくる。プレーそのもの以上に「なぜその判断をしたのか」という思考を言語化し、共有する習慣をつけていくことが大切かなと思う。

【11/30 オンラインコーチング day2 ~2期生からの近況シェア&質問に答える編~ 】

2回目は、牟田さんと相談して2期生からの質問に対して答えていくことをメインに進めていった。

実は当初オンラインコーチングのday2はフィジカル的な部分への指導も選択肢にあった。8月のトライアウトの際にボールトレーニングをメインにメニューを組んでいたこともあってフィジカルに関して共通理解できる内容がまだ無い状態である。ドイツに行く、ドイツ人と闘うには絶対的にフィジカルは必要な部分ではある。

「だからこそフィジカル的な部分へは直接指導をしてから、フィジカルパートのオンラインコーチングをした方が良いのでは?」いう結論に至った。
「であれば、前回のセッションで動画でのフィードバックを行ったので、それを踏まえて今度は彼からからのアウトプットをメインに進めましょう」

こんな感じで牟田さんは常に子どもたちにとって何が最良、最善かを常に考えている。

この流れを汲んで2期生たちは自分の近況を伝えてくれたり、事前にプレー動画を作成して質問してくれた。

「その時にどんな事を考えてプレーしていたのか?」
「映像を見ると他にどんな選択肢があったのか?」

一方的に答えを伝えるってことはなくて、2期生からの問いに質問返ししていくことが殆どだった。多くの場合は自分で最良の選択にいきつく。気づいて無さそう、理解できていなさそうな時には「こういう選択肢もあったかもね」と添える程度だった。

仲間のプレーをみんなで動画で見ながら、仲間と僕とのやりとりをみんなが聴いてくれている。そのやり取りの途中、自分たちで「みんなはどう感じる?」とか「俺ならこうするわ」とかじゃんじゃん意見が出てくるのが彼らの特長。

一方的に答えを貰うのではなく、自分はこう考えた、だから次はこうするっていう思考回路が良いなと思った。

【その他の講義とこれから】
僕の担当はあくまでもハンドボールとそこにつながるフィジカルの部分のみである。その他にも各分野の専門家による講義を牟田さんが考えていて競技の枠を超えた学びの機会が定期的に設けられている。

・心構え
・語学
・スポンサー獲得

この内容って、僕がホンダを辞めてドイツに行く30歳前後、「ハンドボールを生業にする」って決断してから初めて意識したり、勉強した内容である。

オンラインという形を活かし全国どこからでも参加できる環境の中で、「海外に挑戦するとはどういうことか?」「競技者として、そして一人の人として何を準備していくのか?」を考えるプログラムになっていると感じる。

2回のオンラインコーチングを通して、2期生の現在地を少し知ることができた。映像を通じた振り返りや対話を重ねる時間は、今後も大切にしていきたいと思う。今度は2026年1月にドイツへ行く前の直前キャンプ。久しぶりに顔を合わせて彼らとハンドボールができる機会を今から楽しみにしている。

まだまだ手探り状態で関わらせてもらっているこのGHCTというプロジェクト。民間の力で、ハンドボールの本場ドイツに挑戦できる。中学生の段階で、世界との距離感をもてる。日本人としてどう生き残るか、闘うかを体感できる。凄いことだと思う。

僕にできることは微力ではあるが、これからもこのプロジェクトのお手伝いをさせて貰えたらと思う。