ブログ&ニュース ( 2026年7月 )

ハンドボール技術講習会(三重県高校生男子) @三重県鈴鹿市

[ ~2022 三重バイオレットアイリス2022~ 中部大学パートナーハンドボールスクール講師 ]

7月19日。三重県ハンドボール協会からご依頼をいただき、三重県内の高校男子選手を対象とした技術講習会の講師を務めてきた。参加してくれたのは、県内各チームから選抜されたコートプレーヤー40名、ゴールキーパー17名、合計57名。

そして顧問の先生方。ハンドボールに精通する方もいれば、他競技が専門で現在ハンドボール部の顧問をしている先生もいる。

新チームがスタートして約1〜2か月。このタイミングだからこそ、今回のテーマは二つ。
・基礎の整理
・新しい仲間との交流

選抜型の講習会だからこそ、自分のチームでは当たり前のことが、他のチームでは新しい発見になる。チームの枠を越えて学び合えることも、この講習会の大きな価値だと思って準備をさせてもらった。

今回は午前・午後の2部構成で実施した。

基礎を整理するテーマの中で大切にしていたことは2点。
・原理原則を丁寧に説明すること
・日常の練習に落とし込めるメニューの実践(狙いを考えて、自分たちでアレンジができるように)


【午前のメニュー】
・Ball Wup
1人~3人で駆け引き、判断、対人接触、を取り入れながら、頭と身体を同時に動かす

・1on1のDFの整理
「準備」:高さ/利腕側/方向付
「思考」:ゾーン/人/ボール
「対応」:キャッチ/プッシュ
「牽制」:オープン/クローズ

・ゴールキーパー
軸移動してのセービング

・2on2各種
制約を少しずつ加えながら攻守の判断を整理
狭いエリアでの2on2(no PV)
パラレルのみ / OFドリブルなし / DFマーカータッチ後にDF参加(瞬間的な数的不利)
広範囲での2on2
左右のコート連動(OFドリブルなし) / OF反対エリアに進入あり / 条件つきPV参加

DFの目的はなんだと思う?
OFの目的はなんだと思う?

そんなことを問い掛けながら、進めていった。


【ランチタイムはおふくろさん弁当】
ランチタイムはなんと、なんと、おふくろさん弁当。

三重バイオレットアイリス在籍時に、選手たちが練習後に直ぐに食事をとれるよう栄養サポートをしてもらっていた。選手(世界のヨーコ佐野)も雇用してくださっていた。

いや〜、懐かしい味やったなぁ。


【午後のメニュー】
・OF 数的優位(プラスワン)のつくり方 Play Modelの整理
2on3 / トライアングル / ブロック / スライド / アウトサイドスクリーン

・パスゲーム
Name / 3Color

・サイドラインゲーム
1on1~6on6

・4チーム総当たりミニリーグ戦
10分-5分-10分 / タイムアウトあり

ゲームになると、午前中に整理したディフェンスや2on2、午後に取り組んだ「プラスワン」の考え方を表現しようとする姿がたくさん見られた。普段はライバル同士の選手たちが、自然と声を掛け合い、お互いにアドバイスを送り合う。そんな光景が、この講習会のテーマそのものだったように思う。


【総括&質問タイム】
印象に残った質問を3つ紹介したい。
①「高校生の時はトップレベルでプレーしていたわけではない中で、どうやって本気のスイッチを入れて、大学から本格的にハンドボールにチャレンジしたんですか?」
②「ドイツでプレーしている時に大怪我をしたと聞きました。どんな怪我をして、どんなリハビリをして復帰したのですか?」
③「僕は今CBをしています。クッシーさんは現役時代に複数のポジションを経験されたと聞きました。他のポジションから見て、『良いCB』の条件って何だと思いますか?」

どれも技術だけではない。自分で考えて、勇気を出して質問してくれた。最初の自己紹介や講習会を通して僕の競技への向き合い方や、自分の経験そのものに興味を持ってくれた質問だった。「もっと上手くなりたい。」「もっと強くなりたい。」そんな気持ちが伝わってきて、本当に嬉しかった。

だから、自分も高校時代のこと、大学での挑戦、ドイツでの大怪我とリハビリ、そしてセンターバックとして大切にしてきた考え方を、自分の経験を交えながら本気で答えた。


【懐かしの再会、懐かしの場所】
そして今回、個人的にもう一つ楽しみにしていたことがあった。会場となった鈴鹿、そして三交スポーツガーデン体育館。ここは自分にとって懐かしの場所。

大学卒業後、HONDAの選手として3年半。そして三重バイオレットアイリスの監督として6年11か月。合計10年以上を過ごした街が、三重県鈴鹿市。

現役時代からお世話になった先生方、三重バイオレットアイリス時代に何度も助けてもらった先生方とも久しぶりに再会することができた。今、中部大学ハンドボール部にも4名の三重県出身の学生がいる。

そして、この体育館は三重バイオレットアイリスの運営母体の三重花菖蒲スポーツクラブの事務所から徒歩1分。日本リーグ終盤、プレーオフ進出を懸けた熾烈な戦いの中で、何度もホームゲームを戦った思い出の場所でもある。歓声も、緊張感も、試合後の景色も、この体育館にはたくさんの思い出が詰まっている。

年を重ねるごとに鈴鹿でのホームゲームは楽しみでもあり、重いものでもあった。この試合でプレーオフに行くか行けないか決まる。自分の決断一つで勝敗が決まる。選手たちの職場の同僚の皆さんの顔、スポンサーさんやシューターズの皆さんの姿、試合前のコートから観客席を見上げて、太鼓の音が耳に入ると胸が高鳴った。

そんな場所で、今度は講師として高校生たちと一緒にハンドボールができた。あの頃には想像もしていなかった景色だけど、この場所にまた帰ってこられたことが本当に嬉しかった。

三重県ハンドボール協会の皆さま、運営してくださった先生方、そして最後まで全力で取り組んでくれた57名の選手たち。素敵な一日を、本当にありがとうございました。また、一緒にハンドボールしましょう。



学年目標は「仲間」~ユメ先生 in 藤枝市立大洲小学校~

[ ユメ先生講師 ]

7月13日は静岡県藤枝市立大洲小学校で夢先生。秋田県でのハンドボール講習会を終えて、一旦愛知に戻って、そのまま静岡県は藤枝市へ。

午前中に5年生の2クラスで授業をさせてもらった。今回のアシスタント兼ディレクターは元Jリーガーの河村さん。

そして現地で受け入れてくださったのは藤枝市の藤田さん。実は、この大洲小学校は藤田さんの母校。買って知ったる校舎を歩きながら当時の思い出を話してくださる姿がとても印象的だった。母校で夢先生を迎える立場になっている藤田さんを見て、「人とのご縁っていいな」と感じる時間でもあった。


今回、子どもたちに伝えたテーマは「本気で挑戦すること」と「仲間の支え」の大切さ。

自分自身のハンドボール人生を振り返ると、順風満帆だったことなんて一度もない。大学時代にユニフォーム係をしたり、ホンダ時代に全く出番がなくなったり、ドイツ時代に左膝をケガをして契約解除されたこともあった。何度も自分自身を見失いそうになったこともあった。

それでも前を向くことができたのは、ハンドボールに「本気」で挑戦してきたから。苦しい時に櫛田なら大丈夫と声をかけてくれる「仲間の支え」があったから。苦しい時ほど、その一言や何気ない存在に何度も救われてきた。「本気で挑戦」するから壁にぶつかる。本気だから悔しい。でも、その時に支えてくれる「仲間」がいるから、また一歩踏み出すことができる。

授業前の打合せで両クラスの担任の先生から、5年生の学年目標は「仲間」だと教えてもらった。教室へ入ると、どちらのクラスにも大きく「仲間」の文字が掲げられていた。これから先、嬉しいこともあれば悔しいこともあると思う。でも、本気で挑戦した経験は必ず自分の力になる。そして、その挑戦を支えてくれる仲間は、一生の宝物になる。

今日の時間が、子どもたち一人ひとりの心に少しでも残っていたら嬉しい。大洲小学校5年生のみんな、先生方、河村さん、藤田さん、本当にありがとうございました。

また成長したみんなに会える日を楽しみにしています。



世界一成長する2日間 in 秋田

[ パートナーハンドボールスクール講師 ]

7月11日、12日の2日間、秋田県湯沢市で小学生と指導者を対象としたハンドボール講習会を開催した。

今回のテーマは「世界一成長する2日間 in 秋田」

技術が上達することだけが成長ではない。自分で考えること。仲間と協力すること。失敗を恐れず挑戦すること。そして、昨日の自分を少しだけ超えること。そんな2日間にしたいという想いを込めて、このテーマを掲げた。


きっかけは、2026年の年始に中部大学ハンドボール部OBの菊地翔太さんから届いた一通のInstagramのDMだった。
(写真の左が菊池さん、中部大OBの黒沢さんも家族て参加してくれた)

「小学生と指導者を対象にした講習会をやりたいので、秋田に来てほしい。」

その一通のメッセージから、今回の講習会が動き始めた。その後、翔太から送られてきたのは講習会の要望書。

「子どもたちが自分たちで考え、仲間と会話しながらプレーできるようになってほしい。」

その想いが細かく書かれていて、「本気で子どもたちのために良い時間をつくりたい」という熱意が伝わってきた。そこから約半年。何度も連絡を取り合い、メニューを考え、修正し、また考える。ウォーミングアップから1対1、2対2、速攻、ゲームまで、すべてのメニューに「なぜ、この練習をするのか」という目的を持たせながら準備を進めた。

だから今回の講習会は、2日間だけのイベントではなく、半年以上かけてみんなで創り上げた時間だった。講習会では、子どもたちに何度も問い掛けた。

「今のプレーはどうだった?」
「何が良かった?」
「次はどうしたらもっと良くなる?」

すぐに答えを教えることはしなかった。自分で考え、仲間と協力し、もう一度挑戦する。その繰り返しを大切にした。

最初は少し遠慮がちだった子どもたちも、時間が経つにつれて自然と会話が増え、自分たちでアイデアを出しながらプレーするようになっていった。

1日目のお昼前には、自分自身の経験も話した。
小学生時代のこと。Hondaで世界トップレベルの選手とポジションを争ったこと。ストックランの話にはコーチ陣の方が興味津々やったのは内緒の話。ドイツで左膝を脱臼し、競技人生の大きな壁にぶつかったこと。そして、苦しい時に支えてくれた家族や仲間、指導者の存在。

ハンドボールの技術だけではなく、人との出会いや感謝の大切さも、少しでも伝わっていたら嬉しい。

講習会の合間や夜には指導者の皆さんとも一緒に学ぶ時間をつくった。1対1の考え方やプレーモデル、選手への問い掛け、主体性を引き出す指導について、それぞれの現場の話を交えながら意見交換をした。子どもたちだけではなく、指導者の皆さんと一緒に学べたことも、今回の大きな財産になった。


改めて感じたのは、成長は誰かに与えてもらうものではなく、自分で掴みにいくものだということ。そして、そのきっかけをつくるのが指導者の役割なのだと思う。

半年以上にわたり準備を進め、この講習会を実現してくれた菊地翔太さん。支えてくださった運営スタッフの皆さん。熱心に学んでくださった指導者の皆さん。そして、最後まで全力で考え、挑戦し続けてくれた子どもたち。本当にありがとうございました。

一通のInstagramのDMから始まったご縁。そのご縁が、たくさんの笑顔と学びにつながった。


「世界一成長する2日間 in 秋田」
この2日間が、子どもたちにとっても、指導者の皆さんにとっても、次の一歩につながる時間になっていたら嬉しい。また秋田で、みんなに会える日を楽しみにしています


アベキヨト(中部大OB)も忙しい合間に家族で顔を出してくれた。ありがとうね。
2026.07.11~12 @秋田県小学生講習会

【実施メニュー】
7/11(土)
Session1 Ball テーマ OF &DF 1on1
Fan Game
膝タッチ / コンタクトGαme / 3人 2Ball
GK
1on1 ×3 / 両手パス 回転
※DF 1on1 Play Model for 指導者

Session2 Talk40分 自己開示
1 小学生 中学生 高校生 ゆるゆるハンドボール
2 ホンダ編 世界No1選手とのポジション争い
3 ドイツ編 左膝脱臼
4 リハビリ編 自分一人ではない

Session3 Ball FB1次
W-up
Pass Game 2color
FB
1次
1on1 フェイクあり / 横並び /前後 / +1DF 1OF 置き去りにした後の2on1の解決
2on1 ランダム (3人組)
Game 3チーム 6on6 10分×3 男女

発展メニューの紹介 コーチ陣向け
2on2 ×2 /スラローム 2on1 / 連動 (DF牽制 → OF スペース認知) / 進入 あり

7/12(日)
Session4 Ball. 2on2 with PV スライド&アウェイ
W-up
1人1Ball コーディネーション系
Name Pass
1on1
2on2 with PV
サイドラインGame
総括

【事前準備】
・Wup系
Fan Game 膝タッチ系 / コンタクト系 / 3人 2Ball
Pass Game Call Pass / 3チーム 2color / Name Pass
3on3 / 4on4 / No Ball with Ball

・FB系メニュー
1on1 フェイクあり / 横並び /前後 /3人 2on1
2on1 × 2 / エリア 1/2 ~1/3 ドリブル / No ドリブル / タイムプレッシャー
3on3 × 2
3on2 1way / chska

・OF / DF 1on1 2on2 3on3系メニュー
1on1 × 3 / no ドリブル /両手Pass 回転 / ジャンプ Pass スラローム / DF 牽制
2on2 × 2 / 連動 / No Ball 進入 OK / with Ball 進入OK / パス スラローム 2on1
5on4 / noPV / 1PV

・DF1on1 Paly Model
準備 / 利腕側 / 方向づけ / 高い
思考 / ゾーン / 人 / ボール
対応 / キャッチ /プッシュ
牽制 / オープン /クローズ

・OF +1 attack Play Model
1on1 → 2on3 / トライアングル
2on2 → ブロック / スライド / アウトスクリーン

2on2inside
PV 外 to 外 / スライド

2on2outside
2on3 / outスクリーン / トライアングル

FB 用語の整理
1次 ~3on2
2次 4on3~6on5
3次 6on6

最後に秋田県はトランジスタ(ファーストフロンティア)の東屋さんは出身地。こうしたハンドボール講習会を15年以上応援し続けてくれている。今回もこっそりと体育館の使用料をサポートしてくださっていたとのこと。本当にありがとうございました。