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ハンドボール技術講習会(三重県高校生男子) @三重県鈴鹿市

[ ~2022 三重バイオレットアイリス2022~ 中部大学パートナーハンドボールスクール講師 ]

7月19日。三重県ハンドボール協会からご依頼をいただき、三重県内の高校男子選手を対象とした技術講習会の講師を務めてきた。参加してくれたのは、県内各チームから選抜されたコートプレーヤー40名、ゴールキーパー17名、合計57名。

そして顧問の先生方。ハンドボールに精通する方もいれば、他競技が専門で現在ハンドボール部の顧問をしている先生もいる。

新チームがスタートして約1〜2か月。このタイミングだからこそ、今回のテーマは二つ。
・基礎の整理
・新しい仲間との交流

選抜型の講習会だからこそ、自分のチームでは当たり前のことが、他のチームでは新しい発見になる。チームの枠を越えて学び合えることも、この講習会の大きな価値だと思って準備をさせてもらった。

今回は午前・午後の2部構成で実施した。

基礎を整理するテーマの中で大切にしていたことは2点。
・原理原則を丁寧に説明すること
・日常の練習に落とし込めるメニューの実践(狙いを考えて、自分たちでアレンジができるように)


【午前のメニュー】
・Ball Wup
1人~3人で駆け引き、判断、対人接触、を取り入れながら、頭と身体を同時に動かす

・1on1のDFの整理
「準備」:高さ/利腕側/方向付
「思考」:ゾーン/人/ボール
「対応」:キャッチ/プッシュ
「牽制」:オープン/クローズ

・ゴールキーパー
軸移動してのセービング

・2on2各種
制約を少しずつ加えながら攻守の判断を整理
狭いエリアでの2on2(no PV)
パラレルのみ / OFドリブルなし / DFマーカータッチ後にDF参加(瞬間的な数的不利)
広範囲での2on2
左右のコート連動(OFドリブルなし) / OF反対エリアに進入あり / 条件つきPV参加

DFの目的はなんだと思う?
OFの目的はなんだと思う?

そんなことを問い掛けながら、進めていった。


【ランチタイムはおふくろさん弁当】
ランチタイムはなんと、なんと、おふくろさん弁当。

三重バイオレットアイリス在籍時に、選手たちが練習後に直ぐに食事をとれるよう栄養サポートをしてもらっていた。選手(世界のヨーコ佐野)も雇用してくださっていた。

いや〜、懐かしい味やったなぁ。


【午後のメニュー】
・OF 数的優位(プラスワン)のつくり方 Play Modelの整理
2on3 / トライアングル / ブロック / スライド / アウトサイドスクリーン

・パスゲーム
Name / 3Color

・サイドラインゲーム
1on1~6on6

・4チーム総当たりミニリーグ戦
10分-5分-10分 / タイムアウトあり

ゲームになると、午前中に整理したディフェンスや2on2、午後に取り組んだ「プラスワン」の考え方を表現しようとする姿がたくさん見られた。普段はライバル同士の選手たちが、自然と声を掛け合い、お互いにアドバイスを送り合う。そんな光景が、この講習会のテーマそのものだったように思う。


【総括&質問タイム】
印象に残った質問を3つ紹介したい。
①「高校生の時はトップレベルでプレーしていたわけではない中で、どうやって本気のスイッチを入れて、大学から本格的にハンドボールにチャレンジしたんですか?」
②「ドイツでプレーしている時に大怪我をしたと聞きました。どんな怪我をして、どんなリハビリをして復帰したのですか?」
③「僕は今CBをしています。クッシーさんは現役時代に複数のポジションを経験されたと聞きました。他のポジションから見て、『良いCB』の条件って何だと思いますか?」

どれも技術だけではない。自分で考えて、勇気を出して質問してくれた。最初の自己紹介や講習会を通して僕の競技への向き合い方や、自分の経験そのものに興味を持ってくれた質問だった。「もっと上手くなりたい。」「もっと強くなりたい。」そんな気持ちが伝わってきて、本当に嬉しかった。

だから、自分も高校時代のこと、大学での挑戦、ドイツでの大怪我とリハビリ、そしてセンターバックとして大切にしてきた考え方を、自分の経験を交えながら本気で答えた。


【懐かしの再会、懐かしの場所】
そして今回、個人的にもう一つ楽しみにしていたことがあった。会場となった鈴鹿、そして三交スポーツガーデン体育館。ここは自分にとって懐かしの場所。

大学卒業後、HONDAの選手として3年半。そして三重バイオレットアイリスの監督として6年11か月。合計10年以上を過ごした街が、三重県鈴鹿市。

現役時代からお世話になった先生方、三重バイオレットアイリス時代に何度も助けてもらった先生方とも久しぶりに再会することができた。今、中部大学ハンドボール部にも4名の三重県出身の学生がいる。

そして、この体育館は三重バイオレットアイリスの運営母体の三重花菖蒲スポーツクラブの事務所から徒歩1分。日本リーグ終盤、プレーオフ進出を懸けた熾烈な戦いの中で、何度もホームゲームを戦った思い出の場所でもある。歓声も、緊張感も、試合後の景色も、この体育館にはたくさんの思い出が詰まっている。

年を重ねるごとに鈴鹿でのホームゲームは楽しみでもあり、重いものでもあった。この試合でプレーオフに行くか行けないか決まる。自分の決断一つで勝敗が決まる。選手たちの職場の同僚の皆さんの顔、スポンサーさんやシューターズの皆さんの姿、試合前のコートから観客席を見上げて、太鼓の音が耳に入ると胸が高鳴った。

そんな場所で、今度は講師として高校生たちと一緒にハンドボールができた。あの頃には想像もしていなかった景色だけど、この場所にまた帰ってこられたことが本当に嬉しかった。

三重県ハンドボール協会の皆さま、運営してくださった先生方、そして最後まで全力で取り組んでくれた57名の選手たち。素敵な一日を、本当にありがとうございました。また、一緒にハンドボールしましょう。